在りし日の清田先生    −2006年1月

1月22日、奈良當麻山口神社で版画の為のデッサンされている清田先生を高村会長、 次山がお訪ねしました。
山口神社を抜け、二上山の登山道口にある大きな柿の木、この時期ですが実が鈴なりでた。 完成間近の作品を見せて頂きましたが数分いるだけでも寒さが骨身にこたえるような 厳冬にも関わらず、先生は集中して描いているので寒さは感じないとのお言葉でした。

また、奈良県の上之郷小学校が廃校になるのでその姿を版画に残して欲しいとの依頼で 今その制作をされているとのことです。3月24日の廃校式に参加された後25日から 北九州市立美術館へ行かれ、その後今年の関西誠鏡会の作品制作、八幡高校の校舎から 皿倉山が望めればそこからデッサンをされる予定だそうです。
皆さん、今年も版画を楽しみにしていて下さい。                            <次山記>

仙花呼春(呼春花)が大英博出版書に掲載

2003年大英博物館に清田先生の版画が23点永久保存されましたが、2006年に 大英博出版にて刊行「(5000部)予定の「春を呼ぶナルキッソス」という本に作品を掲載 したいので、掲載許可及ぶ英語使用許可のお願いの手紙を受け取られたということです。 この本は90ページで40点が掲載されるとのことです。

仙 花 呼 春(呼春花)−越前海岸「呼鳴門」付近 1991年

海鳴りは雲を呼び、怒濤の響きは人里をのむ。彼方に出来た粒雪の壁は、風の速さに のって丘陵を駈け、百萬の仙花をたたいて大地に消える。花たちは寒風に洗われ、雪を 吸い込むたびに色冴えて、早春暖味の丘となる。地中に結んだ連帯のぬくもりは、互い に寄りそい、助けあい大空に向かって凛(りん)と咲く。目があった花たちに「元気かい!) と声をかけると明るく輝き、かすかにゆれて海の彼方に春を呼ぶ。

北九州市立美術館の常設会場に展示

北九州市立美術館 本館3F 常設展示室 2005年12月24日(土)〜3月26日(日)
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      郷土作家コーナー:清田雄司−アニミズムの視点

清田雄司(1931−)は八幡出身の版画家で現在は奈良県に在住しています。 清田の作品では、日本の伝統的な技法である木版画によって、見渡す限りの大地 や樹木の雄々しい姿などが活き活きと表現され、人智の及ばない自然界の圧倒的 な力強さや美しさを思い起こせてくれます。 《■前期 : 200512月24日(土)〜2006年2月12日(日)》 鳥取 賀露砂原                 1973   大樹粧盛 大和、室生口大野大欅     1992  雨洗風磨T 長谷、素盞雄神社大銀杏     2001 大樹悟恵 初瀬、小夫欅巨樹           1988 針枝 宇陀、仏隆寺大銀杏            1985 刻皺 大和、桜井鹿路天ー神社杉大樹       1987  ねぎ坊主 1993 残照帰心 大和葛城山頂より和泉山系を見る 1996 夏粧 宇陀、室生村の大欅 1993 尚生 大和郡山の楡の樹 1992 校倉 唐招提寺 1989 廃墟(犬島) 1975 巨樹盛生 西本願寺水吹銀杏 1983 《■後期:2月14日(火)〜3月26日(日)》 春をまつリンゴの木 1976 大樹活盛                    1985 泰然 桜井 鹿路の神木 1987 弓勢樹 吉野、広橋大銀杏 1988 大樹流勢 奈良宇陀本郷の滝桜   1990 山気墨景 奈良大宇陀 1990 曼曼 葛城、伏見の孔雀欅 1992 行く道 葛城山頂 1995 勢勢 奈良、般若寺町植村牧場大榎 1996 大地豊潤、蒼 奈良、山添村めえめえ牧場 1991 皺相 室生寺 奈良、室生村大杉 1996 大樹昇龍 室生村、古大野、神明神社の大銀杏樹  2000 悠々歴々(U)桜井忍阪、赤尾 山口座神社の大楠 2002

作 品−1 作 品−2 作 品−3 誠鏡会と皿倉山